インストール¶
pdb2reaction は Linux 環境(ワークステーションや HPC)向けで、本番計算では通常 CUDA 対応 GPU を使用します。ビルド済みの PyTorch wheel は CUDA ランタイムを同梱するため、通常は互換性のある NVIDIA ドライバーだけが必要です。
最短のインストール¶
nvidia-smi の右上に出る CUDA Version は、ドライバーが扱える最も新しい CUDA です。PyTorch の wheel は、これ以下の cu126・cu130・cu132 から選びます。以下のコマンドは推奨の cu130 を使います。
必須¶
# 1) Python 3.12 の環境を作成してアクティブ化(例は conda。venv などでもよい)
# 2) CUDA 対応の PyTorch ビルドをインストール
# 3) pdb2reaction をインストール
# 4) Plotly 静的画像 (PNG) エクスポート用のヘッドレス Chrome をインストール
# Chromium のバイナリをダウンロード(インターネット接続が必要)
conda create -n p2r -c conda-forge --override-channels python=3.12 -y
conda activate p2r
pip install 'torch==2.13.0' --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu130 # 推奨。cu126 / cu132 なら末尾を置き換え
pip install pdb2reaction
plotly_get_chrome -y
最後に、UMA モデルをダウンロードできるように Hugging Face Hub にログインします。無料の HF アカウントと読み取り専用トークンが要り、UMA モデルのページでライセンスへの同意が要ることもあります:
hf auth login
# またはスクリプト内でトークン指定する場合:
hf auth login --token '<YOUR_ACCESS_TOKEN>' --add-to-git-credential
ログインはマシン・環境ごとに 1 回行えば十分です。
pdb2reaction --version でバージョンが表示されれば、インストールは成功です。
任意¶
DMF(--mep-mode dmf)か --solvent(xTB)を使う場合は、代わりに cyipopt・xTB・PyTorch を conda-forge から入れて環境を作り、pdb2reaction を導入します:
conda create -n p2r -c conda-forge --override-channels python=3.12 cyipopt xtb "pytorch=2.13.0=cuda130*" cuda-nvcc -y
conda activate p2r
pip install pdb2reaction
plotly_get_chrome -y
nvidia-smi の CUDA Version が 13.0 より小さいときは、cuda130 を cuda129 に置き換えてください。ORB・AIMNet2・MACE・DFT の導入は 詳細なインストール手順 の手順 7 を参照してください。
詳細なインストール手順¶
環境を段階的に構築する場合:
クラスターやビルドが必要とする場合のみ CUDA toolkit をロード
ビルド済みの PyTorch wheel に
nvccは不要です。依存パッケージをソースからビルドする場合はmodule avail cudaを確認し、クラスターが指定するコンパイラと CUDA toolkit の組み合わせをロードしてください:module load cuda/<your-version> # 例: cuda/12.6 または cuda/12.9
conda 環境を作成してアクティブ化
conda create -n <your-env> -c conda-forge --override-channels python=3.12 -y conda activate <your-env>
cyipopt・xTB・PyTorch を conda-forge からインストール
--mep-mode dmf(DMF 法)で MEP を探索するときと、xTB の溶媒補正(--solvent)を使うときに必要です。この手順で PyTorch も入るので、手順 4 は飛ばします。GSM のみを使い--solventも使わない場合はスキップできます。それでも--mep-mode dmfがインポートのエラーで止まるときは、インストール / 環境の問題 を参照してください。conda install -c conda-forge --override-channels cyipopt xtb "pytorch=2.13.0=cuda130*" cuda-nvcc -y # nvidia-smi の CUDA が 13.0 より小さいなら cuda129
適切な CUDA ビルドの PyTorch をインストール
手順 3 で PyTorch を入れた場合は、この手順を飛ばします。推奨の例(
cu130):pip install 'torch==2.13.0' --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu130
PyTorch 2.13.0 の公式 wheel には
cu126、cu132、cpuもあります。上の最短のインストールにあるnvidia-smiの見方で wheel を選び、手順 8 で GPU が使えるかを確かめてください。PyTorch の版の対応表 を参照してください。pdb2reaction本体と可視化用 Chrome をインストールpip install pdb2reaction plotly_get_chrome -y
aarch64 では、UMA が
fairchem-coreを通して読み込むwarp-lang1.18.0 の wheel が glibc 2.35 を必要とし、それより古いシステム(ldd --versionで確認できます)では import がGLIBC_2.35' not foundで止まります。その場合はwarp-lang==1.17.0をインストールしてください(nvalchemi-toolkit-opsには 1.13.0 以上が必要です)。Hugging Face Hub (UMA モデル) にログイン
hf auth login
利用許諾と非対話型ログインは、上の「必須」を参照してください。
詳細は上流プロジェクトを参照してください:
fairchem / UMA: https://github.com/facebookresearch/fairchem, https://huggingface.co/facebook/UMA
Hugging Face トークンとセキュリティ: https://huggingface.co/docs/hub/security-tokens
(任意)追加の MLIP バックエンドをインストール
pdb2reaction はデフォルトで UMA を使用します。他のバックエンドは対応する追加パッケージを導入し、
-b/--backend(例:-b orb)で選択します:ORB(Python 3.11/3.12 が必要、3.12 推奨):
pip install "pdb2reaction[orb]"
AIMNet2:
pip install "pdb2reaction[aimnet]"
MACE:
mace-torchが要求するe3nn==0.4.4が UMA のfairchem-coreと衝突するので、別の conda 環境に入れます。環境の名前mace-envは変えても構いません。PyTorch の wheel は手順 4 と同じように選びます。conda create -n mace-env -c conda-forge --override-channels python=3.11 -y conda activate mace-env pip install 'torch==2.13.0' --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu130 pip install pdb2reaction pip uninstall -y fairchem-core pip install 'mace-torch>=0.3.8'
DFT(
-b dft、--dft、pdb2reaction dft):[dft]は Linux x86_64 で CUDA 13 用の GPU4PySCF を導入します(手順 4 の cu130 / cu132 と、手順 3 のcuda130の PyTorch 向け)。cu126 の wheel かcuda129のビルドを使うときは、代わりに[dft-cuda12]を導入します。aarch64 では GPU4PySCF をソースからビルドしてください。GPU のない環境でも[dft]で PySCF が入り、--dft-engine cpuで DFT を実行できます。pip install "pdb2reaction[dft]"
DFT を使う場面と、MLIP の TS を DFT で確かめる方法は MLIP の TS を DFT で確かめる を参照してください。
インストールの確認
pdb2reaction --version hf auth whoami
1 行目でインストールされたバージョンが、2 行目で Hugging Face のユーザー名(UMA のダウンロード用)が表示されます。GPU アクセスの確認:
python -c "import torch; print('CUDA:', torch.cuda.is_available(), torch.cuda.get_device_name(0) if torch.cuda.is_available() else 'N/A')"
CUDA: Falseの場合、バージョンを変える前に、インストールした wheel、スケジューラがジョブに GPU を見せているか、ドライバー、環境のライブラリを確認してください:python -m torch.utils.collect_env python -m pip check
システム要件¶
OS: Linux、または Windows の WSL。
GPU / CUDA: 選んだ wheel に対応するドライバーの NVIDIA GPU(最短のインストールを参照)。新しい GPU アーキテクチャでは新しい wheel が必要なことがあります。CPU のみでも実行できますが、通常は大幅に遅くなります。
VRAM・RAM・ディスク: メモリはモデル、原子数、Hessian の計算方式とともに増え、ディスクには環境、モデルの重み、軌跡と Hessian が入ります。デフォルトの UMA で Hessian を計算するときの VRAM のおおよその目安は、デフォルトの有限差分(FiniteDifference)で 8 GB に約 900 原子、16 GB に約 2,000 原子、24 GB に約 3,000 原子、96 GB に約 1 万原子、解析 Hessian(Analytical)で 8 GB に約 200 原子、16 GB に約 400 原子、24 GB に約 600 原子、96 GB に約 1,500 原子です。VRAM に収まっても、1,000 原子を超えると Hessian 1 回に 1 時間前後以上かかり、反応機構解析の全体の時間が長くなります。巨大な系を扱う場合は、代表的な計算を 1 つ対象の計算ノードで流し、最大使用量を見てください。
次のステップ¶
はじめに — 最短の実行と、次に読むページ
クイックスタート:
pdb2reaction all— R と P から MEP を作るクイックスタート:
pdb2reaction all --scan-lists— 1 つの構造から経路を作るクイックスタート: TS-only モード — TS 候補を最適化して確かめる
MLIP の TS を DFT で確かめる — TS を DFT で詰めて確かめる
共通オプションと残基・原子の指定 — 共通のオプションと、残基・原子の指定の書き方
HPC 実行例 — UMA のワーカーを複数の GPU ノードに広げるジョブスクリプト
トラブルシューティング — よくあるエラーと試すこと