小分子の反応機構解析

pdb2reaction は、酵素のクラスターモデルだけでなく、小分子の反応の経路も解析できます。反応物(R)と生成物(P)の XYZ/GJF/PDB/CIF 構造を渡し、-c を付けずに all を実行します。-c が無いので、クラスターモデルの切り出しはスキップされ、入力構造そのままで解析が行われます。

最初の例

examples/aromatic_claisen/ に、芳香族 Claisen 転位(アリルフェニルエーテル → 6-アリルシクロヘキサ-2,4-ジエン-1-オン)の反応物と生成物があります。以下のコマンドは examples/ の中で実行します。

pdb2reaction all -i aromatic_claisen/reactant.xyz aromatic_claisen/product.xyz -q 0 --tsopt --thermo

最小エネルギー経路(MEP)を探索し、遷移状態(TS)の最適化・固有反応座標(IRC)・振動解析と熱化学補正まで進みます。端末の最後のほうの ====== Pipeline summary ====== の下に Scientific status: success と出れば成功で、summary.json の scientific_status にも同じ値が入ります。

入力のポイント

  • 形式: XYZ・GJF・PDB・CIF を使えます。複数の構造は、同じ原子が同じ順に並んでいる必要があります。

  • 電荷とスピン: 電荷は -q、スピン多重度は -m(デフォルトは 1)で指定します。

  • ほかの入力モード: 1 つの構造からスキャンで経路を作る Scan-list モード と、TS の候補から始める TS-only モード も、同じように -c を付けずに使えます。

  • 溶液中の反応: --solvent で xTB の溶媒和の補正を足せます(xTB 溶媒補正)。

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